TEST RIDE

[試乗記]

383V8エンジンにエーデルブロック4バレルキャブレターを装着

1968 プリムス フューリー3

燃料系を制して旧車を楽しむ

偶然のプリムス続きである。ヴァリアントに続いてフューリー3。知っている方はかなりのツウだと思う。

更新日:2022.12.19

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/ジャパンレーストラックトレンズ TEL 0356613836 [ホームページ] [詳細情報]

電気と燃料に気を使えば怖くない

 再びプリムスである。前回紹介したのがヴァリアント。そして今回がフューリー3。どちらも名を聞いてパッとを車両を思い浮かべることができる方はかなりのツウだと思う。

 正直、筆者はフューリーに関してはネーミングは知ってはいたが実車を見たのは初である。だがそんなプリムスを買うのが若者というから素晴らしい。

 聞けば、「こんなの乗りたかったんです」というが、V8積んでる古いアメ車というだけで、フューリー自体の詳細はまったく知らないというからイマドキの若者らしい(笑)

 ようは、かっこいいから乗りたい、ということらしいが、でも、それでいいのだ。

 つべこべ言わずに乗ってみる。そしてきっと、そこからまた次なる欲しいアメ車が現れるだろうから、その時は予算と相談しながら乗り換える。そんなこんなで10年くらいはあっという間に経ってしまうのがアメ車ライフと言えるかもしれない。

▲1968年型プリムスフューリー3。状態はかなり良く、動力性能の確実性を増すためのメンテナンスのみで十分走れるという。

▲383V8エンジンを搭載し、外観はアメリカンレーシングホイール以外はほぼほぼノーマル状態を維持している。

 で、そんな感じで購入されたオーナーさんではあったが、実際に街中を走らせようとすれば、あちこちいろいろと気になるところが出てくる。ということで、レーストラックにドッグ入りしたわけである。

 とはいえ、ボディ全体のコンディションは、この年式にすればかなりの上物であり、ボディに多少のサビが見られるものの内外装ともに大きな変化や変更を必要とする箇所はなく、若干の手直しと公道を走らせるための確実性を増すメンテナンスが必要であるのみ、というのが本当に素晴らしい。

 ボディはドアの開閉時のロック状態が悪いため直しをいれ、メカ的な部分においてはキャブレターやマニフォールドを交換。それにともないキャブのセッティングを行い、冬時期にも気兼ねなく乗れるよう調整されている。

 この68年型フューリー3に搭載されるエンジンは、383キュービックインチのV8。なので6.3リッターV8。そのエンジンにもともと組み合わされるキャブレターはダブルポンプのワンステージ。いわゆる旧車に見られるその当時のスタンダードに近いキャブレターである。

▲今回のメンテナンス前には燃料ポンプ類の整備が行われており、点火系も済んでいることから、今回はキャブレター周りの整備が行われた。

▲キャブレターにはエーデルブロックの550cfmのAVS2が使われ、インテークマニフォールドはウェイアンド製のものを使用。

▲新たに装着したキャブレターは4バレル2ステージだから高回転に向けて盛り上がりが感じられるようになっている。

▲こちらが以前に装着されていたオリジナルキャブレターとインテークマニフォールド。これだけで混合気と燃料の調整が格段に変わり調子も上がる。

 オリジナル年式からすればさすがに50年以上の年月が経っていることもありキャブレターは交換。そしてそれに伴いインテークマニフォールドも交換している。ちなみにインテークマニフォールドとは、キャブレター等の燃料供給系統のマウントとしての役割を担い、空気をエンジンの各気筒に均等に送り込む役割を果たすパーツである。

 今回使用されたマニフォールドはウェイアンド製のもの。そしてそれに組み合わされるキャブレターはエーデルブロックの550cfm。オリジナルのダブルポンプワンステージのキャブレターは2バレルであったが、新たに組み替えたキャブレターは4バレル2ステージ。

 ようは一つのスロットルボディの中に2バレルのスロットルバルブが前後に二組入っているから4バレル。そして低速から高速にかけてその前後のスロットルバルブが交互に動いたりしてガソリン噴射と燃焼効率の変化を生み出し、すなわち高速に至る状況下が最もパワーが出るように調整されている。

 オリジナルは2バレルであったわけだから、低速から高速に至っても一組のスロットルボディが動くのみ。それがキャブレターを変えることで、低速から高速への4バレルの動きを可能としているから、パワーの盛り上がり感にかなりの変化が起こっているはずである。

 くわえて、キャブレターを新品のエーデルブロックに変えたわけだから、機械的な信頼性は天地の差と言えるだろう。

▲この年代は丸目2灯の縦目。このフロントマスクに惚れる方が多い。

▲アメリカンレーシングのトルクトラスとホイール。旧車とのマッチングが非常に良い。

▲インテリアにはサブの追加メーターが多数設置されているが、それ以外の部分はオリジナル状態が維持された上々のコンディション。

 ということで、最後にレーストラックの高橋氏から旧車に対するコメントを頂いたが、それは非常に簡単なメッセージであった。

 「旧車とはいえ、電気(点火)がちゃんと周り、燃料が適切に行き渡る環境を整えさえすれば、旧車とはいえ恐る必要は全くありません」ということだ。

 古いとはいえ、V8エンジン自体はさほど壊れることはないという。であれば、電気と燃料がちゃんと行き渡れば十分に楽しめるという意味である。

 ということで、フューリー3。この型のフューリーは1965年から68年まで続いた三世代目モデル。それ以前の二世代目と比較するとボディサイズが大きくなりフルサイズへと進化している。

▲三角窓ももちろん稼働する。

▲ボディ同色のシートは非常に洒落ているし、この時代ならではの雰囲気を感じさせる。

▲キャブレターやマニフォールド交換前後の違いは明白であり、特にキャブレター車らしい盛り上がりが以前よりも明白になったという。

 ラインナップは、フューリー1、フューリー2、フューリー3とあり、フューリー3が一番豪華仕様という流れである。フューリーは、第五世代まで存在するが、丸目二灯を縦に搭載した縦目は、この第三世代のみであり、第一(丸目1灯もあり)、第二は横目、第四が横目に戻り、第五が角目2灯の縦目になっているから、丸目2灯の縦目は一番の人気ということであり、この第3世代モデルが本国においても一番人気ということである。

 ひときわ異なるデザインを持つ60年代旧車。そして日本でもレアなプリムスフューリー3は、めちゃくちゃイイ音を発しながら、一般道をいたって普通に走り抜けるのである。

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