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[試乗記]

アメリカンも好むマニュアルミッション

ダッジチャレンジャー R/T vol.1 (DODGE CHALLENGER R/T)

基本的なスタイルが変わらないのも現行チャレンジャーの魅力

ダッジチャレンジャーを買うなら、中古車市場において個体数がまだ揃っている今が最高かもしれない。しかもトップグレードたる392ではなく、R/Tで十分だ…。R/Tに試乗して、改めてチャレンジャーのベストバイについて考えた。

更新日:2014.03.31

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/BUBU / ミツオカ TEL  [ホームページ] [詳細情報]
     BUBU横浜 TEL 045-923-0077 [ホームページ] [詳細情報]

モデルバリエーションが豊富なR/Tをあえてチョイス

 2008年に登場した現行型ダッジチャレンジャーの人気は相変わらず高い。クルマのデキも想像上に良く、メーカー的にもある意味完成型として、今後も細かな調整はあるにせよ、このまま販売が継続されるに違いない。そして2018年型をもって新型へとモデルチェンジし、この現行型はビンテージ・チャレンジャーとして、後世まで語り継がれるはずである…。

 だからこそ、すでにお乗りなら、そいつを大切にすることをオススメするし、もしこれから買おうと思っている方は、どうせ買うなら少しでも希少なモデルを買うことをオススメしたい。たとえばそれは、「トップモデルの6.4リッターSRT392を買え」というのではなく、ボディカラーにこだわったり、MTにこだわったり…という意味で。もちろん392でもいいんだけど。

 で、個人的にオススメなのがR/Tである。モデルラインナップ中、R/Tはモデルバリエーションが非常に豊富であり、ボディカラーもカラフルなモノが多い(中古車市場で大人気のモパー10もR/Tベースだし、2014年モデルとしてチョイスできる「シェイカーフード」もR/Tベースである)。すなわち、6.4や6.1を指名買いするのでなければ、中古市場において一番充実したラインナップを誇っているグレードであり、かつMTが選べてしかも5.7のV8で最低でも372hpはあるわけだから、R/Tをベースに時間をかけて自分好みにアレンジしていき生涯の伴侶としてブラッシュアップしていくのが良いのではないか、そんな風に考える。

 さらに、ちょっとマニアックになるのだが、たとえば6.1リッターや6.4リッターSRT HEMIと5.7リッターHEMIエンジンを比べると5.7リッターの方がエンジンのストロークが短くて出足がいい。言い換えればエンジンのピックアップが鋭い。そこにMTを加えれば、感覚的なものだが、一段と鋭さが増した感じになり(絶対的パワーで負けても)、街中での楽しさが増える。そんな利点もある。

チャレンジャーは、2008年に登場後、2011年にマイナーチェンジを行い、各モデル排気量&パワーアップ等のリファインを行うも、基本的なスタイルは変わらない。 中古車を買う場合、ここが最大のメリットとなる。

マスタングやカマロは、V6やV8で外観上でのグレードの判別がつきやすい。一方、チャレンジャーは、グレードによる外見上、パッと見の判別がつきにくいのがいい点でもあり悪い点でもある。すなわち、どのモデル、どの年式を買おうとも、チャレンジャーに変わりはない。ちなみにSRT8との比較ではセンターストライプがない等、若干の違いはあるが。

中古車は選べるうちに手に入れるべし

 だからこそ、新車を買えるならそれにこしたことはないが、そうじゃなければ中古車に目を向け、さらにR/Tに、できればMTに目を向けて見ると良いかもしれない。「アメ車=AT」と、クルマを単なる足として考えている方々には分からないかもしれないが、MT車はドライバーを高揚させるリアルな歓びに満ちている。だからこそ、アメ車にはMTの豊富なモデルラインナップが存在するのであろう。しかも同じパワー数値でも、ATと比較するとMT車の方がなぜだか体感速度が速い気がするから不思議である(もちろんギア比の違いもあるだろうが、それ以上にダイレクト感に優れている)。

 加えてチャレンジャーは、恐らくこのデザイン、一代限りで終わりである。2015年にはさらなるパフォーマンスモデルが出るというティーザー情報があるが(4月のニューヨークオートショーで詳細発表あり、さらに2018年に出るという噂だったクーダは暗礁に乗り上げた模様だ)、その後の次期モデルではV8がなくなり、直4およびV6モデルがメインとなる、現行ダッジダートのよう存在になるとも噂されている。すなわち、現行モデルの中古車を買うなら、程度良好な、さらに選べる個体がたくさんあるうちに手に入れておくことがベストなのである(マグナムのようになくなってから探してもロクなタマが見つからないこともあるわけだし)。

20インチのクラシックホイールは、筆者の好み。R/Tですでに20インチを履いているのだから、十分なサイズだろう。

センターストライプのSRTに対して、R/Tのサイドデカール。ここら辺は好みの問題だろうが、すべてにおいて控えめのR/Tの方が、チャレンジャーにはよく似合っている気がするが。

アメ車はいまだにMTモデルの宝庫

 ちょっと話が逸れるが、マニュアル車(以下MT車)に乗ろうと思っても今や世界的な傾向としてその選択肢はごく少数に限られる(当然新車での話)。いや正確に言うならば、フェラーリやランボルギーニにもMT車のラインナップはないし、その下のクラスを見渡しても、ポルシェ以外には見当たらないのが現状だ(BMWでさえもなくった)。しかもスポーツカーでMT車が欲しいとなれば911やボクスター、ケイマンに限られる。

 良くも悪くもこれが時代である。2ペダル仕様のデュアルクラッチ式セミATが全盛の昨今、何も好んでクラッチを踏みたいと思う向きが少なくなるのは当然だ。シフトする面倒かつ時間を要する3ペダル式MTに対して、2ペダル式は瞬間的にギアチェンジを行ってくれる。ATとなんら変わらない自動的な操作で素早くシフトするのだから、それに慣れてしまえば「従来のMT車などは不要」と思っても不思議ではない。

 ちなみに、アメ車業界で言われてる「タップシフト」や「セレクトシフト」や「パドルシフト」はすべてトルコン式のオートマチックミッションをベースとしている普通のATだ。一方で上記の2ペダル式セミATとは、電子クラッチを複数有したMTベースであるため、考え方や構造が基本的に違い、変速スピードもぜんぜん異なる。

 まあこれが世界的な流れである。だからこそ、MT車は激減している。ただ、ことアメ車に限っていえば、デュアルクラッチ式セミAT搭載車はまだ稀だから、比較するとすればMT車とAT車ということになるのだが…。

 アメ車はホントに面白いなあと思うのだが、こうした世界的な流れに対していつも遅れているのである(笑)。自動車大国と言われているにもかかわらず…。ちなみに遅れているとは、アメ車の中にデュアルクラッチ式セミAT搭載車が存在しないということなのだが、じつはそれ以外にもある。いまだ「MT車モデル」の宝庫だったりするのだ。

 カマロにマスタングにコルベットにバイパーにチャレンジャーにキャデラックCTS-VにATSに…。マスタングに限って言えば、MTが標準でATがオプションだったりするから笑えてしまう。世界中の自動車メーカーからMT車が消えて行っているにもかかわらず、世界の流れと逆行して、アメ車にはいまだMTモデルが多彩である。

 でも果たしてなぜか? 遅れているというよりは、単純に面白いからではないかと個人的には愚考する。クルマ好きとしてやっぱりMTは面白いと、アメリカンも思っているからではないか(単にセミAT開発費が捻出できないというネガティブな理由ではなく…)。ちなみに、新型コルベットC7のトップモデルとして登場するZ06には8速ATが搭載されるというが、これまたトルコンATであり、デュアルクラッチ式セミATではない(笑)余談だが。

 都心部の移動やそれこそ渋滞中のことを考えれば、MTを敬遠する気持ちも分からなくはない。だが、クラッチを繋ぐときの一瞬の緊張感、適切なギアをチョイスする集中力、そしてエンジンをぶん回す楽しみ…を体感してしまうと(しかも370hp、最大トルク50kg-mオーバーの3ペダルMTに乗れる機会はそうない)、これこそが「ファントゥドライブ」と多くの方々が納得してくれるはずである。

ATとMTとでは、たとえ同じパワー値だとしても体感速度は大きく異なる。自分でシフトするのと勝手にギアチェンジしてくれるのとでは加速中の実感が段違いである。

シフトは、「ザ・アメリカ的」なゴツイタイプのマニュアルミッション。クラッチのストロークとシフトストロークが絶妙で、運転していて面白い。ただ、購入後シフトノブは換えてみたいと思う。ハーストなんか入れれば、室内の雰囲気も変わるはずだし。

この型のチャレンジャー、いまスーパーカーオーナーたちのセカンドカーとしても非常に人気が高いという。それはこのスタイルをもってかなりのハッタリが利くからという。しかも、乗りやすさに乗じて、チャレンジャーの出動率が高いというのだから笑えてしまう。実際の購入に際してはATももちろんアリですし、MTだとプラスαの面白さが付くって感じでしょうか。

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>> ダッジチャレンジャー R/T vol.2 (DODGE CHALLENGER R/T) を見る

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