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逆輸入車研究・VOL.3

トヨタ タンドラ

TOYOTA TUNDRA

ビッグ3のライバルたちに対し、圧倒的なクオリティと迫力のスタイルで優位性を保つトヨタのフルサイズトラックは現在、日本国内においても圧倒的な人気である。

更新日:2011.10.21

文/編集部 写真/トヨタ自動車

2007年に満を持して登場した2代目モデル

 トヨタがアメリカのピックアップ市場に参入したのが遥か昔、1960年代のこと。当時はいわゆるコンパクトピックアップ。当時のビッグ3がほとんど見向きもしなかったようなマーケットで、細々と参入を果たした。しかしやがてそれは西海岸でブームを起こす。
 とはいえ、この時代にコンパクトピックアップ市場で一定の成功を収めたトヨタをはじめとした日本メーカーも、フルサイズ市場への参入は念頭になかった。というのも、保守的でナショナリズムの強いユーザーが、ビッグ3以外の、それも海外メーカーが造ったピックアップトラックに食指を動かすか、自信がなかったからだ。

 だが、その状況に対して徐々に挑んで行こうという意識は見え隠れした。タンドラの前身であるT100、そして初代タンドラがそれである。両モデルとも純然たるフルサイズとはいいがたいモデルだったが、一定の成功は収めた。そしてここで紹介する2代目モデルの登場である。
 2007年に満を持して登場した2代目モデルは、ボディサイズもエンジンもビッグ3と真っ向勝負ができる仕様となった。つまり、現行型となるこの2代目こそ、トヨタが本気で造った最初のフルサイズピックアップトラックなのである。

フロントマスクに強烈な存在感を醸し出す大きなフロントグリル。この顔とトヨタクオリティが最大の特徴となる。

キャブボディの仕様は、レギュラー、ダブル、クルーマックスの3種。ここで紹介しているクルーマックスは、広々としたキャビンとショートベッドが組み合わされている。

2006年までのタンドラ。いわゆる初代旧型モデル。現行型を見てしまうと、この旧型は遥か昔のモデルのごとく、古さを感じさせる。

人気になる「理由」が満載

 この現行タンドラがデビューしたのが2007年。トップレンジに5.7リッターV8DOHCエンジンを搭載し、ビッグ3にはない高性能さをアピールすることでライバルたちを圧倒した。タンドラに搭載されるエンジンにはV6とV8の2つのDOHCユニットが用意され、前者は4リッター、後者は当初5.7リッターと4.7リッターのさらに2種類が用意されていた。ちなみに、2010年に4.7リッターV8が4.6リッターへと排気量変更が行われたが、パワーは逆に向上し、それまでの276HPから310HPとパワーアップした。また、2011年にはV6エンジンのパフォーマンスが引き上げられ、それまでの236HPから270HPとなり、以前の4.7リッターV8と同等のパフォーマンスを持つようになったのだ。

 ちなみに余談だが、アメリカ本国ではナスカーのトラックレースが行われており、このレースでの常勝が本国でのタンドラのイメージ向上につながったといわれている。だが、日本においてはそう言った情報はほとんどくなく、現状のタンドラ人気は間違いなく、迫力あるスタイルに尽きる。

 高性能という部分でアピールし、アメリカに確かな根をはったタンドラ。近年、ライバルたちの品質が上がったとはいえ、DOHCエンジンを搭載し内外装にトヨタ・クオリティが注がれたフルサイズトラックは現在、日本国内においても圧倒的な人気である。

搭載されるエンジンは、V6とV8の2つのDOHCユニット。V6は4リッターで270HP、トルク38.4kg-mを発生させる。V8は4.6リッターが310HP、トルク45.2kg-m、5.7リッターが381HP、55.5kg-mを発生させる。

シート等も大柄なサイズ。クルーマックスなら、室内空間の大きさも最大サイズ。

セカンドシートは、前後スライド機能つき。至れり尽くせりの、トヨタ流高機能フルサイズトラックだ。

室内空間は、過去のトラックのように質素なものでなく、ある意味乗用車的な雰囲気をもたらしている。クオリティも十分に高い。

>> 逆輸入車研究・VOL.1 トヨタ シエナ を見る
>> 逆輸入車研究・VOL.2 トヨタ セコイア を見る

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