行き着くところまで行ったアストロ

シボレー アストロ

CHEVROLET ASTRO

このアストロの製作コンセプトは、「シンプルな中にも確かな存在感とセンスの良さを感じさせるスタイル」である。

シンプルでありながら確かな存在感を実現

　ここで紹介するアストロは、九州の福岡にあるライダースがアメリカのモンタージュ・モータリングというカスタムファクトリーとタイアップして製作したデモカーである。このアストロの製作コンセプトは、「シンプルな中にも確かな存在感とセンスの良さを感じさせるスタイル」ということで、カスタムポイントは最低限度に絞られている。
　エアロを装着しないエアロレススタイルは最近の定番であるが、ただ単純にエアロレスとしただけではなく、リアのノーマルバンパーをカットして再装着するなどの細かい処理がほどこされており、交換するパーツに関しても、ビレットインサート、ダイヤモンドヘッドライト、ユーロテール、サイドミラーなど、十分に吟味したパーツのみを装着している。極め付けはホイールで、このアストロに装着されている２０インチホイールは、エアロレスのスタイルを想定してデザインしたというライダースのオリジナル商品。さらには、ボディカラーもシンプルなデザインを際立たせるために、渋いゴールドにオールペンするという念の入れようだ。
　このアストロには当然のようにエアサスが装備されているのだが、２０インチのタイヤ＆ホイールを装着したままで、さり気なく完全着地を実現しているところが凄い。ちなみにロワードの方法はフロントがドロップスピンドルで、リアはフリップキット＆Ｃセクションという組み合わせ。チャネリングまでは行なっていないが、ボディを一部加工して、きちんとデフの逃げ道を作っているところはさすがである。
　インテリアに関しては、シートをモンタージュのオリジナルレザーに張り替えている以外はほとんどノーマルであるが、アストロの場合、あまり内装に手をかけ過ぎると逆に安っぽくなるパターンが多いので、筆者的にはこれくらいで十分であると考える。

エアサスのタンクやバルブ、コンプレッサーなどは、ラゲッジにまとめてセッティングされている。

エアサスのコントロールゲージとメーターは、フロントシートの間にボックスを組んでセッティングされる。

インパネ周辺はいたってシンプル。ステアリングとオーディオのヘッドユニット以外はノーマルである。